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【獣医師コラム】ワクチンは必須~狂犬病~

【獣医師コラム】ワクチンは必須~狂犬病~


こんにちは!

西東京市田無のエルザどうぶつ福祉病院です。

 

そろそろ、わんちゃんを飼っている方のお家には狂犬病ワクチンのハガキが自治体から届く頃ですね。

今回は、その狂犬病の話です。


狂犬病は致死率がほぼ100%で、動物からうつる病気の中でも特別恐ろしい感染症です。狂犬病ウイルス(Rabies Virus)に感染している動物に咬まれ、傷からウイルスが侵入することで感染します。人を含むすべての哺乳類に感染すると言われています。


狂犬病が恐れられている理由は致死率の高さだけではなく、発病した際の神経症状などの凄まじさにもあります。

人・・・ 潜伏期間は一般的には 12ヶ月で、初期は咬まれた傷の痒みや頭痛・発熱などカゼに似た症状があります。その後、麻痺、精神錯乱、咽頭部痙攣により水を飲むことができない状態(恐水症状)などの神経症状が現れ、数日後に呼吸停止を起こし死亡します。


動物・・・ 最初は暗所に隠れたり、食欲不振・挙動異常が認められ、その後は症状によって次の2つの型にわけられます。1) 狂操型( 8085 %)興奮し、攻撃的になり、よだれや咽頭部痙攣により水を飲むことができない状態(恐水症状)になります。  

その後、脳炎の進行にともない死亡します。

2) 麻痺型( 1520 %) 狂操型のようなはっきりとした興奮期がなく、麻痺症状が続いて死亡します。

 

日本国内での感染は1956年以降発生していませんが、今でも全世界で毎年 約5万人が狂犬病の感染により亡くなっていると言われています。


日本では狂犬病予防法により、毎年1回(4月〜6月)、わんちゃんに狂犬病の予防注射を受けさせることが義務付けられています。

通常は接種した動物病院で「注射済証」を受け取り、この注射済証を市長村長に提示して「注射済票」の交付を受けます。(手続き代行をしている動物病院ではその場で「注射済票」が受けられます。


予防接種は、周囲の人や動物を狂犬病の脅威から守るだけではなく、万が一、狂犬病が日本に侵入してきた際の流行を阻止するためにも重要です。

 

当院では、自治体からのハガキを持ってきていただければ西東京市役所への代行も行っております。(4月~)


また、フィラリア症の予防の時期になるので、併せてフィラリアの血液検査もするといいでしょう。


西東京 市田無 エルザどうぶつ福祉病院



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