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【獣医師コラム】ノミに注意!

【獣医師コラム:ノミに注意!】

 

こんにちは!

西東京市田無のエルザどうぶつ福祉病院です。

 

今回は、わんちゃん、ねこちゃんのノミの話です。

うちの子はコンクリートの道路の上しか散歩しないから、ノミは寄生しない、と思っていませんか?

ノミは色々な場所に潜んでいるので注意が必要です。

 

ノミの感染経路として一番多いのは、地面や草のかげにひそんでいたノミの成虫が、散歩などで通りかかったわんちゃんにとびついて寄生する場合です。

しかしこれ以外にも、例えば家の敷地に出入りする野良猫や野生動物がノミの卵を持ち込み、そこで成虫になったノミが玄関先や庭先でわんちゃん、ねこちゃんに寄生するパターンもあります。また、飼い主のズボンのすそに、たまたま飛びついていたノミが家の中に持ち込まれ、わんちゃん、ねこちゃんに寄生することもあります。

ノミは案外身近なところにひそんでいるのです。

 

【症状】

ノミが好むわんちゃんねこちゃんの寄生箇所は背中・脇の下・下腹・内股などです。これらの箇所が吸血され大変痒くなり湿疹や赤み、さらには、掻くことによる傷や脱毛の症状がみられることが多いです。

このほかにも、ノミの唾液成分によるアレルギーを起こして、全身に皮膚炎が起こることもあります。また、ノミの寄生が重度になると、貧血や体重減少などの症状も引き起こします。

 

また、ノミ単独の害だけではなく、お腹に寄生する寄生虫である瓜実条虫の卵を宿したノミの成虫をわんちゃん、ねこちゃんが毛づくろいなどで食べることにより瓜実条虫にも感染し、下痢・嘔吐などを引き起こすことがあります。

 

ノミの被害はわんちゃんねこちゃんだけではありません。飼い主にもノミ刺咬症、猫ひっかき病などの被害をもたらします。


【治療や予防】

ノミは寄生してから駆除するのではなく、上記のように色々な害があるため寄生させないことが重要で、飼い主として予防対策は必須です。ノミの寄生は予防薬で防ぐことができます。スポットタイプやチュアブルタイプなど色々なタイプがありますのでかかりつけの動物病院にご相談ください。暖冬で関東では一年中ノミがいるので冬でも油断ができません。

 

すでに寄生したノミを発見した場合、動物病院ですぐにノミ駆除剤を使用してもらったほうがいいでしょう。その際、皮膚も診療してもらい、ひどい痒みがあるようであれば、その治療も行います。

成虫は卵を産むため、家の中で大発生してしまうことがあります。この場合、環境の整備も必要になります。ノミの寄生による痒みはとても強く、わんちゃん、ねこちゃんにとってつらいものです。大事な家族のためにも、ノミ予防薬を通年、定期的に使うことを習慣にしてください。

 

 

エルザどうぶつ福祉病院



 



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